実際に参拝・写真はすべて自前
由緒・創建
内宮(皇大神宮)は約2000年前、天照大御神が伊勢の地に鎮座されたと伝わる。外宮(豊受大神宮)は約1500年前、天照大御神の食事を司る豊受大御神を祀る。正式名称は「神宮」で、全国約8万社の神社の中心的な存在とされる。
20年に一度、社殿を新しく建て替え、神宝・装束まですべて新調する式年遷宮が飛鳥時代から続けられている。前回は2013年、次回は2033年の予定。
参道に架かる橋。早朝、まずは外宮から参拝の歩みを進める。
隣に用意された、次の式年遷宮のための御敷地。20年後、同じ形の社殿がここに建て替えられる。
見どころ
宇治橋を渡って五十鈴川のほとりへ。神明造の社殿は、白木のまま建てられ、その美しさが式年遷宮のたびに保たれる。内宮の正宮のほか、別宮の荒祭宮・風日祈宮なども参拝の価値が高い。
外宮の別宮・多賀宮。豊受大御神の荒御魂を祀る。
朝日を背に浮かび上がる鳥居のシルエット。
境内にそびえる御神木。式年遷宮を幾度も見送ってきた古木も少なくない。
参拝のポイント
伝統的な順序は外宮から内宮へ。早朝5時からの参拝は空気が澄み、参道の杉並木も一段と美しく見える。内宮・外宮それぞれで御朱印の授与所が異なるので両方立ち寄りたい。
外宮はJR/近鉄「伊勢市駅」から徒歩約5分、内宮は同駅からバスで約20分(最寄りは「五十鈴川駅」)。外宮・内宮間もバスで結ばれており、徒歩での移動は距離があるため公共交通の利用が現実的。
杉の梢から差し込む光。早朝の参道は、この静けさに包まれる。
参道の先に立つ鳥居と瑞垣。
千木と鰹木を戴く神明造の屋根。杉の森に囲まれて静かに佇む。
文化的背景
「神宮」という言葉は本来、伊勢神宮そのものを指す。式年遷宮は建物だけでなく神宝・装束まですべて新しく作り直す「常若(とこわか)」という思想に基づいており、老朽化対策ではなく常に清浄な状態を保つための制度。江戸時代には庶民が伊勢を目指す「おかげ参り」が一大ブームとなった。
五十鈴川の下流。梅がほころぶ頃、境内の表情も少しずつ変わる。
五十鈴川沿いの町並み。参拝を終えた帰り道、川面が光を返す。